つくる家

セルフビルドで平屋の家を建築中。その記録です。

矩形図/立面図

基本設計図を作るにあたって、建築会社さんに何をどういう順番で作っていったら良いのか聞いたんです。『大げさに言えば平面図があれば家は建ちます。次は立面図ですかね。』という回答で、物件によっては殆ど図面を作らないこともあるという事でした。実際にセルフビルドで家を建ててみて実際そうなんだろうなぁと思いました。私が図面を作成して業者さんにお願いする訳ですが、図面を確認しないで施工を始めちゃう業者さんも一人や二人じゃなかったです。なので任せっきりにはしないようにしていました。

アドバイスどおり平面図の次は立面図を作ろうとしたのですが、実はこれがなかなか難しい...。何をどういう寸法で図面を引けば良いのかさっぱり。

そこで平面図からいきなり矩形図を作ろうとしたのですが、実はこれもなかなか難しい...。イメージができていないから何をどう図面を引けば良いの解んない。まず家の形を決めないとなんともなりません。

で、結局、家の高さや屋根の形状、屋根勾配など外観のイメージを大まかに立面図で作成して、その図を基に矩形図で寸法を割り出して、改めて立面図に反映していくみたいな事を繰り返す感じで平行して進めていきました。

 

立面図とは、建物の全体的な外観を東西南北の四面から見て、各面の形状や装飾、外装や屋根の仕上げなどが分かるように記載された図面です。

 

矩計図とは建物を切断して基礎から軒先までの納まりや寸法等を細かく記入した断面図の詳細版です。この矩形図を作ろうとすると多くの事を決める必要があって初版の作成は10日程度で作ったんですが結局図面の完成まで1年以上かかりました。

 

平面図と矩形図を交互に修正しながら平行して作成するというすごい非効率なやり方をしたのでとても時間がかかってしまったのですが、今思えば、当時はこのやり方で建築の理解を深めていったのだと思います。

素人には平面から立体にすることはとても難易度が高い作業でした。家を一軒建てた今なら平面図から立面図を作ることはさほど難しく感じませんけど。

 

2015/9/8~2016/10/23

断熱検討

木造住宅の断熱工法は大きく分けて充填断熱と外張断熱の2つがあります。ざっくり言うと内側か外側かって話で普通の木造住宅では内側の充填断熱にするのが一般的だと思います。でも外張断熱の方が断熱としては優秀なんですよね。それは1.外断熱は家全体を断熱材で包む為断熱欠損が少なく効率が良い。2.外断熱は家中どこでも同じ熱環境。3.充填断熱は壁内部に施工する為、壁内の配線配管のメンテナンスが容易に出来ない。4.充填断熱は施工によるばらつきが多い。5.充填断熱は部屋内への化学物質の放出が懸念。 

なんですが、結論を言うと内断熱の充填断熱に決めました。というのも外張断熱はやっぱりコストが割高ですし施工も大変ですから。それと気密性の高い住宅にはならないので外張断熱の意味があまりないかと。

断熱検討で一番時間を要したのは断熱材の選定ですね。結論を言うと床はパーフェクトバリアのボードタイプ、壁はパーフェクトバリアのロールタイプにしました。屋根はとりあえず施工せず竣工後おいおい検討することにしました。

このパーフェクトバリアという断熱材、エンデバーハウス株式会社が販売する断熱材でポリエステル素材を立体成型加エした安心安全な建築工業用断熱材です。パーフェクトバリアの存在を知って充填断熱に決めたところもあります。

この断熱材本当に良くて1.ペットボトルのリサイクルによる再生ポリエステル繊維で有害物質を揮発することがない。 2.透湿性が高い為、放湿効果に優れており、多湿な地域での水蒸気対策にも向いた断熱材である。 3.ポリエステルは化学的に安定した素材で溶剤や薬品等が付着して変形したり劣化することが無い。 4.性能低下が少なく一般的に住宅で使用する場合性能劣化はほとんど無い。 5.発泡系断熱材と違い繊維断熱材の為、白蟻の食害を受けることが無い。あと、特別な工具も要らなければ素人でも安全施工できるメリットもあります。あっ、それと他の断熱材に比べてコストパフォーマンスがダントツで良かったです。良くない?すごくない?

・ポリエチレンフォーム(スタイロフォーム) (910x1820x30)2160円

・フェノールフォーム(ネオマフォーム)(910x1820x30)4080円

・炭化コルク(コルダン) (1220x1830x30)3596円

・ウッドファイバー (850x2480x50)3400円

・杉皮(フォレストボード) (910x1820x25)2700円

★ポリエステル(パーフェクトバリア) (910x1820x30)860円

 

ちなみにとりあえず家が完成して入居したのは2018年なんですが、屋根断熱は4年後の2022年に施工しました。余ったパーフェクトバリアロールタイプを使いました。屋根断熱は全体ではなくて寝室と居間の上だけ行ったんですが、それでも真夏と真冬の体感温度が本当にはっきり違う。屋根断熱、大事です。

 

2015/9/9~

床下換気口

床下換気口は、木造住宅で基礎部分に設けられている換気口のことで床下の湿気を防ぎ、効果的に換気を行うために設置されます。

最近の住宅では見かけなくなりましたが建設会社さんとの打ち合わせでは、より通気があった方が良いので床下換気口は設けるべきとの事でした。

東西南北で1か所づつ、開口部の下あたり、高さは基礎の真ん中あたり、北側は多湿の台所の下あたりを提案されました。

当初、提案どおり基礎パッキンと併用し、東西南北で1か所づつ換気口を設ける仕様にしていましたが、結果的には床下換気口は設けないことにしました。

その理由は下記です。

1.20ミリの基礎パッキン通気を全面に施している基礎で更なる通気が必要なのか甚だ疑問。
2.換気口を設けることで、蜘蛛の巣や枯葉の除去などメンテが必要になる。
3.出来れば基礎に必要以上に穴を開けたくない。
4.大雨や台風の際、床下換気口からの雨の吹込みや流入の対策が必要となる。

 

数年住んでみて、やっぱり基礎パッキンだけの床下換気だけで充分という印象です。

そもそも基礎パッキンは床下換気口のかわりに通気を可能にする工法であるし、特別湿気の多い土地であるとか風の通りが悪い場所という訳でもありません。

確かに湿気対策の観点から通気は多ければ多いほど良いわけですが近年の異常な大雨や台風の気象災害を思うと床下換気口からの雨の吹込みや流入のリスクは低くありません。

2015/12/1~

ネコ土台

ネコ土台とは換気口のかわりに基礎と土台の間に部材を挟んで通風を可能にする工法。
一般的には基礎パッキン工法と言われるものですね。部材は樹脂製の基礎パッキンが主流です。
建設会社さんに聞くと部材の種類は木材や石材、金属製の物もあるにはあるみたいですが高額になりますし腐食や劣化、作業性とあらゆる面からあまりメリットは無いようです。
なので基礎パッキン工法一択といった感じで決定し、メーカーも城東テクノに決めました。
そもそもこの基礎パッキン工法、1976年に城東テクノが確立した「JOTO キソパッキング工法」がはじまりのようです。歴史もあって最大手なので安心感ありますし他メーカーとそれほど価格も変わりません。
カタログを取り寄せて熟読すると、基礎パッキンにもいろいろ種類がありました。スタンダードな基礎パッキン、気密性を備えた気密パッキン、気密パッキンに断熱性能をプラスした断熱気密パッキン、断熱性を保ちながら湿気を排出できる断熱除湿パッキン。

基礎が剥き出しになる土間部分は外気を遮断したいので気密パッキン、浴室の内側は湿気が内部に入ってくるのを防ぎ、かつ断熱したいので断熱気密パッキン、浴室の外側は外部に湿気を逃し、かつ断熱したいので断熱除湿パッキンという内容で設計しました。

 

実際には、通常の基礎パッキンと気密パッキンだけ使用し、断熱性能はDIYで対応しました。断熱材は別途購入していたので丁度良いサイズにカットして取り付けました。
というのも通常の基礎パッキンに比べて機能付きは価格が高いんですね。
通常の基礎パッキンロングは1枚(910ミリ)定価で1540円、気密は1870円、断熱除湿は1870円、断熱気密は2310円です。
しかも基礎パッキンロングは値引率が高くて実売は77%引き、機能付きは大体55%引きといった感じでした。

実際に購入した本数は基礎パッキンロングが46本、気密パッキンロングが34本になりました。

2015/8/28~2016/10/18

基礎幅

基礎幅、基礎の立上りの幅、厚さですね。
建設会社さんから土台が120ミリ角、基礎幅は135ミリが主流と聞き、あまり深く考えずに135ミリで設計していました。
ところが実際に基礎工事をお願いした基礎屋さんが150ミリが主流で135ミリにすると逆に割高になるとのことで結局150ミリにしました。
担当してもらった大工さんにも聞いてみましたがやっぱり135ミリはあまり聞いたことがないとの事でした。
基礎の幅を広げることは建物の強度や耐久性が増すことになりますし、
コンクリートのかぶり厚不足も防げるのでるので150ミリにして良かったと思います。その方が安価でしたし。

後の作業でも150ミリにして良かった事があります。
土台と基礎の面合わせが必要な場面が出て来るのですが基礎幅が135ミリだと土台が120ミリなので面合わせが7.5ミリと中途半端な厚みになります。
基礎幅が150ミリだと面合わせは15ミリとなり15ミリ厚の板が使えて便利でした。

 

2015/8/28~

基礎高

基礎高とは地盤面いわゆるGL(Ground Level)から基礎天端までの高さのことです。
建築基準法では木造の基礎の高さを300ミリ以上と規定していますが一般的に400ミリ以上が主流です。
これは住宅ローンのフラット35の基準が400ミリ以上になっているからのようです。

結論から言うと一般的な400ミリにしました。
基礎高が高いと湿気や水害に強く床下メンテが楽になるメリットがある一方、逆にフロアへの段差が高くなるデメリットがあります。

実際に住んでみて400ミリ以外ありえないという気がしています。
家が出来上がってから床下に潜ってみると400ミリでもギリギリです。
そして家の出入りですが正直高い。

下図は当初の設計で基礎高400ミリだとFL(Floor Level)まで615ミリになります。GLからポーチ高まで200ミリ上げて415ミリです。そのままでは上がれないので250ミリの上框を置いて165ミリの段差で家に上がるというものです。外からだと200ミリのポーチを上がって250ミリの上框を上って165ミリの段差を上がる。

 

入居して6年弱の現在を確認してみました。下は勝手口の写真です。ポーチを上がって上框を上ってFLに上がります。

実際に測ってみると大体ポーチの高さは180ミリ、上框は210ミリ、FLまで225ミリでした。


結構しんどい。

いやでも一軒家はこんなもんか。考えてみるとマンションは段差が少なかったですね。

いやでもマンションは居住階まで段差や階段、エレベーターなどがあって一軒家の比じゃないか。


2015/8/28~

基礎工法

木造住宅の基礎は、直接基礎と杭基礎に大別されます。直接基礎はいわゆるベタ基礎、杭基礎は布基礎と言われています。

ベタ基礎とは基礎の立上りだけでなく底板一面が鉄筋コンクリートになっている基礎です。
家の荷重を底板全体で受け止め面で支えます。
布基礎とはTの字を逆にした断面形状の鉄筋コンクリートが連続して設けられた基礎です。
家の加重は面ではなく点で支えます。

以前は木造住宅の基礎として最もポピュラーなのは布基礎だったようですが最近はベタ基礎に変わりました。
その理由は布基礎よりベタ基礎の方が強度に優れている事と何より低コストです。
ネットでは布基礎の方が低コストと説明しているサイトもありますが布基礎は地盤調査や地盤改良が伴うので結局高コストになるそうです。

建設会社さんのオススメは断然、ベタ基礎でした。
・布基礎は地盤調査を行いながら進めるので費用がかかる。
・軟弱地盤ではないので布基礎のメリットが無い。
・最近は殆どベタ基礎で職人も慣れている。
・布基礎の懸念は湿気、防湿シートをしたとしてもベタの方が湿気は溜まりにくい。

ネットで調べると確かに木造住宅の基礎はベタ基礎が主流で、寒冷地で凍結深度が設けられている地域とか、鉄骨住宅で家の荷重が一部に集中してしまうとか特殊な例を除けばベタ基礎になるようです。

基礎工法は、早々にベタ基礎に決めました。
思い返せば建設会社さんも建設会社さんの基礎工事業者さんも実際に工事を担ってくれた基礎屋さんも大工さんも、皆さん最近布基礎はしないと言ってました。

 

2015/8/29~